丙午(ひのえうま)は四柱推命の十干十二支の中で43番目に当たる干支です。陰陽五行説では「丙」も「午」も火の性質であることから、丙午生まれの人は燃えさかる炎のような熱いハートを持ち、精神的にしっかりしていると言われています。
今回は、そんなパワフルな干支である丙午(ひのえうま)の性格と特徴・迷信や出生率などについて詳しく解説していきます。
丙午の人と相性の良い干支・悪い干支もご紹介しますから、この機会に「丙午トリビア」をたくさんゲットして、丙午の人と素敵な人間関係を築いてくださいね!
丙午の性格や特徴
根は気さくなモテ体質
丙午といえば、ちょっとネガティブな迷信や噂が多い干支ですが、実はそんな噂を吹き飛ばせてしまうほど、丙午の人は男女を問わずモテる傾向があります。
丙午生まれの人は一本ビシッと筋が通っていて凜々しい性格をしています。自分では意識しなくても、生まれながらにキリリとして周りの目を引くオーラを身にまとっているのでしょう。
また、実際に美人な女性が多いですし、男性もイケメン率高めで目立ちます。
何より、丙午の人は厳しそうなイメージに反してサバサバして仲間思いの人が多いので、必然的に周りに人が集まりやすく、注目を集めてしまうのです。
そんな一見近寄り難い雲の上の人のようでいて、話せばとても気さくなところは、丙午の人の特筆すべき魅力の一つです。
パワフルで負けず嫌い
丙午の人は火の性質を持つだけあって、とても情熱的でパワフルです。好奇心旺盛で、興味を持ったことには何でも一番を目指して意欲的に取り組んでいきます。
そのぶん負けず嫌いで競争心も強いので、スイッチの入っているときの丙午の人は普段より気性が激しくなりがちです。ついエキサイトして周りにきつい言葉を投げかけてしまうこともあるでしょう。
そんなこともあって「丙午=性格のきつい人」というステレオタイプができてしまったのかもしれません。
特に丙午の女性は一般的に「きつい人」「強くて怖い人」なイメージがついて回ります。
ただし、それは丙午の人の根っからの負けず嫌いな性格からくるものだけではなく、何事にも全力投球する、やる気溢れる本気の姿勢の表れとも言えそうです。
ストイックで逆境に強い
密かにモテながらも、もっぱら「きつい」と恐れられる丙午の人は、確かに他人にも厳しいですが、自分に対してはもっと厳しく妥協を許しません。
自分が一旦「こう!」と決めたことは、どんなに大変でもその意志を曲げず、ゴールに向かって競馬馬のように一直線に走っていきます。
大変な努力家な上に完璧主義な性格なため、目標に辿り着くためなら努力は惜しみません。
ときには寝食も忘れてのめり込み、周りが「そんなに頑張ったら体を壊しちゃう」と心配するほど、ストイックに最後まで頑張り抜きます。
そんな丙午の人は、むしろ逆境に立たされたときこそ、その秘めたる底力を発揮します。
ですから、丙午の人は逆境にめっぽう強く、なにかあったときには誰からも頼りにされる最後の砦的存在なのです。
優しくて面倒見が良い
丙午の人は厳しさの中にも温かな優しさを持ち合わせています。困っている人を見かけたらほおっておけません。積極的に声を掛けて手助けするほどの面倒見の良さを発揮します。
一見怖そうなので、丙午の人がツカツカと近寄ってきたら、つい「うわっ!怒られる」と身構えてしまう人もいるかもしれません。ですが、もしその人がなにか困っていたのなら、丙午の人は親身になって面倒を見てくれるはずです。
中間管理職的な立場になれば、部下が理不尽な上司から無理難題を突きつけられていたりすれば、身を挺して部下を庇い闘ってくれる頼もしい先輩になりそうですよ。
とは言え、白熱すると周りを置いてけぼりにして強引に突っ走ってしまうところもあるので、そんなときに「まぁ、落ち着いて」と手綱を引っ張ってくれる良き相棒がいてくれたら、この人の魅力はさらに輝きを増すでしょう。
男性の性格や特徴
丙午の男性はグループワークが苦手です。常に相手のことを慮りながら行動することが求められるので、自分のペースでいたい丙午の男性は気疲れしてしまいます。
自分の思い通りにならないとイライラが募って言葉を荒げてしまい、周りにダメージを与えてしまうことも……。
ですから、丙午の男性は自然と単独行動を好むようになり、一人になると俄然張り切ってやる気がみなぎってくるのです。
そして、ライバルがいればいるほど負けず嫌いな性格に拍車がかかって、自分の全エネルギーを傾けていきます。
自分の能力の確かさに自信を持っていますから、周りがひるむような難しい仕事こそ率先してチャレンジし、成果を手中に収めていくはずです。
そんな丙午の男性は、一仕事終えて満足したらしっかりと自分で自分を褒めてあげると同時に、周りの人たちにもねぎらいの言葉をかけてあげられると吉。普段そっけないこの人からのサプライズに、皆が沸き立つこと間違いなしです!
女性の性格や特徴
丙午の女性の特徴で一番有名なのは「丙午の女は男を食う」という迷信です。その言葉通り、丙午の女性は押し並べて精神力が逞しく、男性に対しても物怖じせず対等もしくはそれ以上のパワーを持って渡り合っていける性格の人が多い傾向です。
と言いながら、一方で丙午の女性はとても繊細で心優しい一面も持っています。
自分より下の立場の人や弱い立場の人に対して優しいのはもちろんのこと、恋愛をすると「恋する乙女」になって、照れたりサポート役に回ったりします。
結婚すると「かかあ天下」の肝っ玉母さんタイプになりやすいです。確かに怒ると怖いですが、それも愛する家族を思ってのこと。家庭の中では主導権を握って、愛情深くしっかりと切り盛りしていく、強くて優しいしなやかな女性です。
丙午はなぜ悪いと言われている?迷信や言い伝え
「丙午」は丙も午も火の性質を表す激しい干支です。そんなこともあってか、丙午と言えば「丙午の年には火災が多い」「丙午の女は男を食う」という迷信や言い伝えが、江戸時代頃からまことしやかに広がってきました。
これは、江戸時代の丙午の年に生まれた八百屋お七という女性が、恋人会いたさに放火してしまったという、悲しい事件に由来しているとも言われています。
言うまでもなく、どちらも科学的根拠のない迷信ですが、特に「丙年の女は……」のほうは現代でも気にする人が少なくありません。
「丙午生まれの女性は気性が荒いから、嫁にもらったら夫が不幸になって早死にするぞ」というのがその迷信の主旨なため、「丙午の女性は結婚相手として悪いのでは?」と敬遠されてきたのです。
しかし、見方を変えれば「丙午生まれの女性はパワフルで頼りがいがある」ということですから、これからの時代には、逆に重宝されるようになるかもしれません。
丙午の出生率は低い?
「丙午の女は男を食う」の迷信が根強かった時代には、丙午の女児を産むことを避けるために、丙午の年には出産そのものを控える傾向がありました。ですから、丙午の年に出生率が低かったのは事実です。
ちなみに前回の丙午は1966年でしたが、その年には出生率が例年と比べてガクッと下がりました。
とは言うものの、1966年生まれの人たちは絶対数が少なかったために受験の倍率が低く、例年と比べると難関大学に現役で入学した率も高かったそうです。
そして、卒業時期がバブルの好景気真っ只中だったこともあり就職も楽勝。もちろん全員がそうだったわけではありませんが、出生率が低いのは必ずしも悪いことではありませんでした。
次の丙午年は2026年です。少子化著しい日本ですから、迷信を気にして出産を控える女性が増えたりしないように祈らずにはいられません。
丙午の相性・十干十二支
- 辛未(かのとひつじ)
- 甲戌(きのえいぬ)
- 壬子(みずのえね)
- 庚子(かのえね)
ここからは、丙午の人と相性の良い十干十二支・悪い十干十二支をご紹介していきます。パワフルな丙午の人と一緒に居れば相乗効果で目を見張るような成果を収める干支もいます。
一方で、丙午の人は負けん気が強くマイペースですから、そこが合わないと感じる干支もいるのは事実。しかし初見で合わないと決めつけるのは勿体ない!
丙午の人の親分肌の気質には、他の誰にも真似できない温かさが秘められているからです。
良い関係に持っていくためのポイントもご紹介するので、ぜひ参考にして距離を縮めてくださいね。
相性の良い十干十二支
十二支の中で午年と相性が良いと言われているのは未年と寅年です。その上で、十二支に十干を加えた60種類の干支の中から丙午の人と相性が良いとされているのは、「辛未(かのとひつじ)」と「壬寅(みずのえとら)」です。
どちらの干支の人も、丙午の人とはポジティブな共通点が多く、お互いに共感し認め合える相性と言えるでしょう。
辛未(かのとひつじ)
辛未は美しい貴金属の輝きのような性質を持つ干支です。そんな辛未の人は、どちらかというとおっとりとした甘えん坊キャラですが、芯は強く努力家です。
お付き合いをすると常に相手の気持ちを考え尊重してくれるので、しっかり者だけれど自分ファースト気味な丙午の人のこともよく理解し支えてくれるはずです。
丙午の人は、優しい辛未の人の健気さが愛おしくて仕方なくなるでしょう。そんな二人は、お互いを尊重し合った穏やかな関係が築ける素敵な相性です。
甲戌(きのえいぬ)
甲戌の甲は大樹を表し、戌は勤勉さの象徴です。そんな性質を持つ甲戌の人は、明るく義理人情に厚い努力家です。丙午の人と同じく一本ビシッと筋が通った完璧主義者なので、二人はお互いに共感できる部分をたくさん見つけることができるでしょう。
一緒にポンポン小気味良いスピードで物事をこなしていくのも気持ち良く、友人としても恋人同士としても話が合って楽しいお付き合いができる相性です。
特に甲戌の女性は忍耐力にも長けているので、ストイックな丙午の人を大らかに見守り包み込んでくれますよ!
相性の悪い十干十二支
十二支の中で午年と相性が悪いと言われているのは子年です。その上で、十二支に十干を加えた60種類の干支の中から丙午の人と相性が悪いとされているのは、「壬子(みずのえね)」と「庚子(かのえね)」です。
どちらの干支も、丙午の人とは性格に相容れない部分が多く、お互いに一緒にいても気まずさを感じる間柄になりそうです。
壬子(みずのえね)
壬子はその音から想像がつく通り、水の性質を持ったねずみを表しています。正反対の火の性質を持つ丙午の人とは基本的に合いません。
壬子の人は愛嬌があり気さくな性格ですが、そのぶん丙午の人の「人を蹴落としてでも自分が一番になりたい」という競争心がどうしても苦手です。
また壬子の人は自由気まま。一つの道に情熱を燃やせる丙午の人からは「行動が読めない勝手者」に見えてしまって、敬遠しがちです。マイペースな部分は同じですが、向かうところが別々。
ですが、お互い敵対視するのではなく「そんなところ、あなたらしい」という個性を尊重する気持ちを持てば、相性は良くなります。いつのまにか「喧嘩するほど仲が良い」と言われる関係になっていることも!
庚子(かのえね)
庚子の庚は、鉱物や刃物などの鋭い金属を表しています。つまり、庚子の人は極めて感性が鋭く頭の回転が速いねずみなのです。
庚子の人と丙午の人とは、喩えるなら情熱の「炎」と知的の「クール」。
周りも認める犬猿の仲です。と同時に、本当にやりたいことに対してはストイックに猛然と向かっていけるという共通点から、ついお互いチラチラと相手のことが気になってしまう存在でもあります。
もし、庚子の人と丙午の人に共通の趣味や習い事などがあれば、二人はライバルとしてメラメラしながらも、切磋琢磨しながら一緒に高みを目指していける仲になる可能性が高まるでしょう。